上高地の熊について
最近、全国各地で熊の目撃や、被害が出たりしています。一つは、山に住んでいる熊が人間の住んでいる里に出てくるものです。山に餌が無くなったり中間の里山が整備されなくなって、隠れる場所ができているからです。一度人間の食べ物の味を覚えてしまった熊は何度も来てしまいます。
もう一つは、山の中で起きる事故です。熊の住んでいる山の中に人間が入って行くのですから、熊を驚かせないように注意を払わねばなりません。熊鈴を付けることはもちろん、走ったりしないで、曲がり角などでは突然の接触を避けることが大切です。パニックになった熊は本当に怖いです。解体したことがありますが、頭がい骨はピッケルで貫ける程度の厚さではありませんでした。
上高地の場合は後者ですが、テントの中に食料を置いてしまい、食料の味を知っていた熊に襲われたり、突然であった熊と戦ったりした結果、起きてしまった事故でした。
昔は残飯処理が完全でなく、出てきた熊を獲って食べてしまっていました。今思えば可哀そうな事をしたと思います。熊も人間もお互いに危機感を持って接していましたが、熊の狩猟が禁止されてから、3世代以上経った今では、母熊から小熊へ人間は怖くないものだと伝わり、親子熊でも人間を恐れず近くまで寄ってくるようになってしまいました。
上高地では、偶発的な事故を避けるため、環境省や自然公園財団の皆さんが監視したりお客さんを誘導したりしています。また、あまりにフレンドリーになった熊は捕獲をするようにしています。また、熊と人間との距離を保つことを行っています。
上高地においでになる方にお願いしたいことは、先住の熊の住処に私たちが入らせてもらっていることを忘れず、もともと大人しい月の輪熊を驚かせないことです。近くに熊がいても、写真を撮ったり、大きな声をあげたりせず、静かに通り過ぎて欲しいと思います。熊スプレーをお持ちの方もいますが、使い方に慣れていない方が下手に使うと、逆効果になります。もう一つは熊鈴を室内では鳴らないようにして欲しいです。早朝など寝ているお客様にとても迷惑です。